超伝導体電極を用いた

速度整合進行波形光変調器の開発

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[はじめに ]

   誘電体結晶であるLiNbO3の電気光学効果を用いた光変調器は,チャーピングのない高速光変調器として期待され、半導体レーザの直接変調に代わる外部光変調器として幹線の大容量通信システム(10 Gbit/sec)への実用化が既になされており、更に広帯域化、低電圧化の研究が行われている。
  進行波形光変調器の帯域・動作電圧の制限要因として、
   1)マイクロ波と光波の速度不整合、   2)信号電極の伝搬損失
があるが、1)については電極形状の工夫、バッファー層やシールド板の添加[1-3]、2)に対しては低損失、低分散の特徴を有する超伝導電極の導入により、光変調器の性能が大幅に向上できることが理論的に予測されている[4-6]。
 これまで我々は、電極上にシールド板を用いて速度整合をとることにより、より広帯域な変調度が得られることを理論的に示してきた[4-6]。  本稿では、実験により、極低温下においても理論通りの結果が得られることを示す。
 

[contents]

  1. 動作原理
  2. 電極の設計
  3. 数値解析
  4. 実験
  5. まとめ
  6. 参考文献


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