6.高温超伝導体を用いた予備実験


  以下では実際にQ値の大きい高温超伝導体の電極用いた、共振型光変調器による予備実験の概要を紹介する。
我々は以前に進行波形光変調器の低温超伝導体(NbN)による変調実験を行ってきた[6]。NbNの場合、LNを基板とするTi拡散光導波路上に直接成膜することで電極の形成を行っていたが、今回は高温超伝導体をまずMgO基板上に成膜し、図1のような電極パターンを形成した後、光導波路を形成したLN基板と張り合わせる手法を取った。この概観図を図16に示す。LN基板には光ファイバーを接続し、MgO基板にはdcバイアス、高周波信号をプローブにより給電する。このようにセットアップした基板を図17に示すような冷凍器に入れて冷却し、測定した。
今回電極としては、インピーダンス整合設計したスタブを用いている。給電線は50W設計しており、共振器長は2.5mmとしているため共振周波数は12.7GHzとなっている。


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